2017 夏 ヨセミテ ‘Yosemitenkara’ part 3

ヨセミテの朝は早い。

朝靄の中を散歩する。ひんやりした空気が気持ちいい。

徐々に日が昇る。自然の中に身を置いてるのが心地いい。そして、ここには住んではいけないと実感する。あくまで訪問するところ、聖域のような場所。人間の生活で欠かせない ‘水’  人間の使った後の水、いわゆる下水は自然に対してもっともダメージを与える。 ‘ヨセミテの釣り’について、色々調べてると、必ず ‘水’について出てくる。どの水源から流れてるか、マーセドリバーやトゥオルミリバー、それで生態系も変わる。私たち人間がどこまでインパクトを与えていいのか? 餌釣りが禁止されてるヨセミテ、そしてレインボートラウトはキャッチアンドリリースのみ、外部からの訪問者はしっかりした知識と自然に対する敬意をもって遊びたい。

 

しかし、このままだと日本に帰れない。。。北海道の師匠達に会わす顔がない。。。やばいぞ、作戦変更しないと。

作戦、戦略を変えるとは、何かを切り離す事。今回、道具だけはしっかり全部、ぬかりなく、日本から持ってきた。毛針はたくさんある、ラインもレベルラインからフライラインまで準備、竿も2本ある。家族全員が楽しめるのが理想。そう、自分にしかないのがこれ  ‘ウェーディング システム’  (専用の靴、腰上まである一体型のパンツを使い、水の中に立ち込むシステム)  仕方がない、これを切り離すか、、テンカラジャケットも脱ごう、、川の中のアイドルから普通の男の子に戻ろう(笑)

 

切り離す事によって、余裕が生まれる。欲張りな自分としては、特にアウトドアでは、 ‘何か’と ‘何か’ を一気に楽しみたい。そうだ!Fish and bikeだ!

先ずはポイント探そうと、レンタルバイク。 車は入れないが、自転車はOKのトレイルを走ります。

あるある!良さそうなポイントが! が、久しぶりに乗ったビーチクルーザー、コースターブレーキ(ペダルを後ろに回してブレーキする)が、昔ピストバイクに乗ってた頃のスキッド (ブレーキがないので、固定ギアの後輪をペダルを後ろに回し、タイヤを擦って止まる)に似てて、懐かしく、なんども止まるのが楽しくて、あと、景色も素晴らしく、写真撮るのに夢中になってしまいました。。Shoot & Bike、これも楽しい。歩くよりも早く、車よりゆっくりと、いろんな写真が撮れて面白い。

ヨセミテはどこ撮ってもフォトジェニックだな。時間帯で光の加減が変わり、岩肌に反射して、川面が緑で美しい。木々も緑が濃い、やっぱ夏はいい。

 

‘ウルトラ ライト フィッシング’の教えで、最低限の道具を持ち、歩いて鱒に会いに行きますか!

道具は全て秀岳荘のMサイズに収まります。

頭の中では Ain’t no mountain high enough, Ain’t no valley low enough, Ain’t no river wild enough, to keep me from you (trout) と、ダイアナ ロスが歌ってます。いくらヨセミテバレーが深いといえど、いくらマーセドリバーが広いといえど、私をトラウトから遠ざける事はできません。どんな山だろうが、ハードなトレイルだろうが、そこに鱒がいる限り、私は歩き続けます、と心の中で歌います(笑)  70年代のソウルミュージックはやっぱいいなぁ〜〜 トラウトへの愛を歌ってますね。

そしてトレイルを歩く事10数分、、もう我慢できなくなって、ここでやっちゃいます!

こんな感じで、落ち込み、白泡の手前、毛針を沈めて流します。

キター!初フィッシュ!1投目できました、ちっちゃなブラウン!嬉しー!

やっぱ、モータウン レーベルで気分を盛り上げてたから、ジェームス ‘ブラウン’トラウトが釣れたのかな。

幸先良いぞ!

しかし、トレイルが美しい。。。花崗岩(かこうがん) 、granite grey や granite white、薄いグレー、グレーがかった白など、アウトドア物、特にパタゴニアで色の名前によく使われてるGranite、この色なんですね。美しい。。。ため息が出る。。

お、スゲー、ここまでバイクできたか!やっぱハードテイルの29erだな、キャノンデールらしくレフティーっていうのも  ‘好き’が伝わってくる。ちょっと貸してほしいな、、(笑)

さっさとランチ(持ってきたサンドイッチとクリフバー)をすませ、時間の許す限りテンカラを、

家族全員で楽しみます。たぶん、一番楽しんでるのは、私です(笑)

キターー レインボー ! わずか30分ほどで3匹、2バラシ、そして、トレイルを歩き続け、最高のポイントに出会います。

つづく