Jamaica Japon Jacaranda ハマイカ ハポン ハカランダ

オアハカ最終日、向かった先はSan Bartolo Coyotepec、Black Potteryで有名な焼き物の里

Black Pottery発祥の地(工房)であるDona Rosa(ドーニャロッサ)へ。DSC_0709IMG_1245IMG_1242

後継者であるドーニャロッサのお孫さんがデモンストレーション

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やはり一番有名な工房だけあって規模も大きい、1990年に亡くなったドーニャロッサさん、この地でとれる`黒い`土を使って昔ながらの方法で日常生活に必要な陶器を作りました。メキシコ、オアハカの文化にとけ込んでるバハネグロことBlack Pottry、昔、何度か訪れた事がありますが、当時はまだ若かった(笑)、あまりPottryには興味がわかなかったのですがいま改めて訪問、専門的な知識を持つエリスさんと一緒ってこともあり、ますます新鮮!そしてエリスさんの探し求めてる物を見つけに小さな工房もくまなくチェックします。(残念ながらドーニャロッサでは見つからず。。。)

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偶然見かけたPotterの女性。車にのって工房を探してるとき`あっ、この人、写真撮りたい`とエリスさん、慌てて止めて、後ろから走って追いかけて、お願いしてパチリ。。。かなり怪しい2人組にもかかわらず(客観的にみて怖かったと思います。。)素敵な笑顔、ありがとうございます。

そして小さな工房で見つけた`3 foot pottery`3本脚陶器。エリスさんに教えてもらって初めて気がついたのですが、確かに今あるものは底が丸い(蔦でできたリングを使う)か平べったい物がほとんど、でも大昔、遺跡などから出土してる物は3本脚の物が多く、70年代頃までは主流だったデザインらしい、確かに後から脚をつけるのは一手間、だけど見た感じのバランスは可愛らしくて好きです。DSC_0712

おそらくここは昔ながらのデザインを作り続けてる、そんな小規模の工房でした。

できたての作品を乾燥中、使い古したシボレートラックにのせて、絵になります。DSC_0727 DSC_0731

そして陶器市場へ、とてものどかな場所です。DSC_0733DSC_0735IMG_1255

ここでは品評会をやってていろんな作家さんの作品達が並んでました。

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大きな作品が多く、素晴らしいものがたくさんありました。

ここで現地の作家さん、Potterの女性との間に面白いエピソードがありました。オアハカはこれといった産業が無く、観光業が重要な収入源、メキシコ先住民族の割合が最も高く、伝統的な文化が色濃く残る土地、そこに暮らす人たちもフレンドリーな方が多く、だいたいどこいっても`A Donde ?` どこからきたの?と話しかけられます。自分一人だとJAPON(ハポン、スペイン語でJAはハと発音)と答えますが今回エリスさんと一緒でINGLATERRA(イングラテラ、イングランド)のLONDRES(ロンドレス、ロンドン)だよ、と答えると`えっJAMAICA、ハマイカと思ったわ`と。確かにエリスさんはJAMAICA出身、7歳までの幼少期を過ごしたJAMAICAのお話は今回の旅でいろいろお聞きすることができました。エリスさんのおじいさんはPlumbingの仕事をされてて水が必要な場合、彼がいないと始まらない、地元では結構有名人、いつも白いシャツにソンブレロ`メキシカン`っていうあだ名だったとか、カリブ海の国々にもメキシコのようなスペイン文化が色濃く残る場所があり、BRITISHでGENTLEMANなエリスさんですが、オアハカの街並や人たちにとても馴染んでて、幼少期の思い出にCARRIBIANの血が流れてるんだなと、ハマイカって言う響きに何となく嬉しそうでした。自分も前世はメキシカンかカリビアンかと思うくらい、オアハカの街は大好きです。

そんなJAつながりでJACARANDA(ハカランダ)IMG_1246

メキシコを代表する花、1〜3月はハカランダ(ジャカランダ)の季節、至る所に美しい、薄紫な花が咲いています。寒さや湿気に弱い花で日本やアジア圏では栽培するのが難しい、暖かく乾いた土地ならではの美しい花です。メキシコを代表する建築家、Luis Barraganも愛した花、メキシコシティの彼の自宅を訪れた際、ハカランダの花が印象的でした。

そして、今回の旅、エリスさんがたくさん買われた私物の中でも印象的なのがこちらIMG_1261

Sombrero ソンブレロ。手に持ってらっしゃるのがそれで、かぶってるのがMontecristi の最高級Panama Hat。Ecuador製でハンドメイド、年に4〜5個ぐらいしか作れない最高級品。天然素材なのにPackable、オアハカに着いた際、パッキングでフニャフニャになってたのですが、アイロンを軽くかけて見事に復活、ちょっと軽めのアイロンぐらいがカジュアルなオアハカにはちょうどいい、と細かいコダワリも大切。 オアハカの古い写真で見たHemp素材のSombreroにも興味津々、帽子に対するオシャレ心がとても新鮮でした。その土地その土地にあわせたスタイルを心がけ、旅の用意やコーディネイトは念入りにイメージ、なおかつ自身が手がけたFENNICAオリジナルを着用、街中に溶け込むスタイリングには脱帽、すごく刺激的な旅でした。ありがとうございました。

後日、エリスさんから嬉しいお言葉が

`that trip to Mexico has clearly affected me deeply` (今回メキシコへの旅は明らかに深く私に影響を及ぼしている)

アレクサンダージェラルドやイームズ、ミッドセンチュリーのデザイナーたち、ジャックケルアックやウィリアムバロウズ、ビートカルチャーの作家達、みんなメキシコで何かをインスパイアされてます。自分もそんなひとり、`色`と`人`にやられっぱなしです。

そんなこんなでこのブログを書いてるとき、パリから無事ロンドンに戻られたと北村さんからメール、戦利品の数々も無事にロンドンに到着したとの事、あんだけ焼き物(結構大物も)を買われててNY〜バルバトスと旅されて、無事にご自宅に持ち帰られるとは。。。恐るべしパワーであり、見習うべきところです。ロンドンのご自宅、ウェグナーやユールにバスケスさんのラグ、沖縄陶器にメキシコ陶器、素晴らしいミックステイストなんでしょうね〜〜お邪魔したいです(笑)人や物との出会いを楽しんでる、そんなエリスさんでした。