2015年 クラフト元年 後編
2011年3月11日、東日本大震災が起こります。1923年、関東大震災によって京都に移住した柳 宗悦が出会った濱田庄司、河井寛次郎と共にはじめた民芸運動。同じく震災によって、壊滅的ダメージを受けた東北地方の復興支援もあり、日本の手仕事`民芸`に注目が集まるのです。 2010年代前半は食品偽装、異物混入、中国からの危険食材など、食べることに対して不安が多く、より安全な食べ物を追求、国産食品に重要性がおかれました。そうなると、食べること=生きること、シンプルな食事、食材をおいしく食べるには、そう、器にもこだわりたい、カリフォルニア州サンフランシスコやオレゴン州ポートランドからのサードウェーブコーヒーカルチャーやオーガニックな食品など、世界的に食の安全が問われた頃、日本の伝統的なクラフトが注目されるのも自然な流れです。もともと、日本人は`道`の精神で生きてきた民族、名人や職人の世界、世界的に見ても、こんなに民度の高い民族はそういません。 […]