LIVE SALES ライブ販売に強くなるには

LIVE SALES ライブ販売。今までの常識を覆す販売方法。お店に来てくれて、4〜5時間の間にオンライン、オンタイムで3000人ほどが視聴。その場で購入でき、後日発送。その後もリール?的な動画が残り、再生回数が増え、あの時のアレ、みたいに追加オーダー可能。簡単なようで体力、持久力、高いモチベーション、センス、商品に対する知識、独自性など、高度な技術が必要な仕事です。

今年2月、平日の夕方ごろだったかな、寒いし暇だし、そろそろ帰ろうかなと思ってたら、突然ご来店。

まだ週末しか店を開けてない頃、平日は事務仕事や営業、企画など、仕事に追われてた時に急な来客。昔の自分だとおそらく対応してなかったであろう、けど今の自分はできるだけOPEN MIND, OPEN HEARTを心掛けてる。来るものは拒まず、去る者は追わず。
`ライブいいですか?` 片言の日本語でそう話しかけられた。え?なんすか?ライブって?以前、ビームスやネペンテスの店頭で見たことがあるアレか?その場で販売していく、テレビショッピングみたいなやつかな?少し話したら、うちの商品がとても好きで、ぜひ販売したいと、純粋な気持ちが伝わったので、よろしくお願いしますと、快くスタート。

通称`バナナちゃん`中国版インスタグラム`レッドブック`でかなりのフォロワーさんがいるファッションインフルエンサー。ご夫婦で活動されてて、彼女がタレント、ご主人がマネージャー的な存在。日本のファッション事情に精通しており、基本的に彼女が好きなもの、好きなブランドをライブ販売してる。

一時期はかなりいたライブ販売。日本では`転売ヤー`と同じ括りで売れてるブランドに集中し、右から左の商売。コロナ禍で訪日できない中国の方に向け、店頭でショッピングしてるような感覚でオンライン販売する方も多かった。大手セレクトショップは最終的に店頭価格で購入されるのでお客様としての扱い、だけどグレーゾーンだったらしい。
コロナ明け、たくさんの訪日客が増え、日本のブランドやお店も海外販路を広げていく中、独自性を追求していかないと厳しいスタイル、小遣い稼ぎ程度にやってた人はどんどん辞めていく中、本当に好きなスタイル、ファッションを追求してる人たちは残っていく。それは日本のファッション業界にも言えることだと思います。Keep on Truckin` 継続は力なり、得意を追求することが強くなれる近道。
なぜか、うちを選んでくれて、定期的にライブしに来てくれる。4〜5時間のライブになるので初回以降、アポ取ってご来店。軽く打ち合わせして、ライブスタート!

オアハカ スーベニアジャケットを紹介。お客様の顔が見えないのは残念ですが、一度に3000人も接客できないし、それができる土壌があるバナナちゃんは凄い。実際、コメントとかもすごく入るらしく、以前購入してくれたお客様、シャツ2枚買ってすごく気に入ってるとか、うちの数あるブランド、ラインアップの中でも特にオアハカ、クラフトファッションが気に入ってくれてて、実際、中国でもクラフトファッション、ネイティブスタイルの人気がじわじわ上がってきてるとか。確かに、中目黒で店やってて、うちみたいな裏通りでわかりにくいところにもなんとなく、ピンポイントで商品を求めてやってくる、中国からのお客様が何人かいらっしゃった。

う〜ん、読めない。ただ愛了が2個あるのはわかる。
5時すぎミーティング、閉店後6時からスタート、そこから約4時間、ほぼノンストップで喋り続ける。ほんと、何回試着してるのかわからないぐらい、ずっと着替えてる。これだけでもかなりの体力勝負ですよ。途中で休憩とか入れれば?休憩入れるとお客さんが離れていくので、最低でも3時間はやり続けないとダメらしい。タフだわ。ライブ中は軽い商品説明はするが、基本的に写り込まないよう、カメラの後ろでじっとしてる。手持無沙汰もあり、彼女のトークテンポが少しスローになったり、速くなったりするタイミングを見計らって、BGMを調整する。今回はこんな感じ。

グレイトフル・デッドから始まり、テンポのいい曲が気分なのでクラシックなダンスミュージックを。中国語、聞いてるとリズミカルな発音がなんとなくSAL SOULと合うかな?ちょうどMY LOVE IS FREEのいいサビのところでスーベニアジャケットが売れた!ただの偶然ですが。

バナナちゃんのご主人が言われてた言葉が結構響いた。

日本人は海外からの文化や物を取り入れ、自分たちの感覚やスキルで自らの物にして、完成度を上げてそれを販売するのが上手な民族。確かに、トヨタが良い例、フォードやGMなど、海外の車たちを参考にし、日本の道路事情に合うように、燃費の良いエンジンを開発、そして本場アメリカに売る。ファッションの世界でも同じ、例えばデニム。本家アメリカのデニムをうまく自国の文化に取り入れ、世界に売ってる。日本のファッションはそのフェーズに突入したと思います。ただ、基本的なスタイルは変えず、時代に流されないようにすることが大事だと思います。

うちも助かるし、彼女のスキル、売り上げアップにも繋がり、お互いWINWINな関係。今はこれから売れそうなブランドやお店を探してライブしてるそうで、将来の夢は自らブランドを立ち上げ、お店をすることだとか、応援してまっせ!