最近、というか去年ぐらいから、気になるのです、古いオアハカラグが。。
主に1960〜70年代頃、それ以前はほぼ決まったパターンで小さめ、40x60cmから60x100cmぐらいの大きさのものを作ってて物々交換の品として、1枚のラグと1羽の鶏とか、食材との交易品として作ってたそうです。クオリティもイマイチでほとんど現存するものがないそうです。やはり転機となったのが1948年、パンアメリカンハイウェイの開通により、オアハカに外部からの人が訪れるようになり、ラグの素晴らしさが徐々に世界中に広がっていくわけです。
需要と供給のバランス、作り手はどんどん良いものを作ろう!そして主にアメリカを中心としたフォークアートのコレクター達はそんな作り手を支持して、良い作品にはちゃんとした金額を払うようになるのです。ですが、80年代ぐらいから、主にアメリカを中心としたバイヤーが来て、デザインを持ち込み、安くて数を作り、ルート66沿いの町の土産物屋に並ぶ商品を作り、安定した収入を現地の人たちに約束するわけです。これが悪いこととは思いません、なぜなら安定した収入は大事だからです。家族を守るためにも、定期的に収入を得る方が良いわけですから。
ただし、その道に入ってしまった人たちは新しいデザインを考えることをやめてしまいました。残念なことに現在の織り手の大半はそんな感じです。しかし、アイザックバスケスさんとその家族、他の一握りの織り手達は自分達の技術、センスを信じ、どんどん良い作品を作り出し、アメリカを中心とした世界中のコレクター達を虜にしてます。
そういう意味でも、この60〜70年代頃、オアハカラグ黎明期の作品達、実際アンティークとして高価で取引されるものもありますが、まだまだマイナーな存在、なぜなら、ちゃんとした文献や資料が残ってないからです。コツコツ集めて、自分なりに歴史を紐解き、今の作り手たちに、この頃のデザインを作ってもらう、そんなコレクションができると楽しいですね。
ありますね、、太陽紋