このMETの展示でやっとその答えが見つかりました。
そして、フラッシュバックのように、1985年に出た、この本のこのページが蘇った。
CAMP キャンプ、今の日本、いや、世界中でキャンプと言えばアウトドアアクティビティのひとつ。
テントを使い、野外、自然の中で、生活をする。不便を楽しむ。そんな定義でしょうか。ボーイスカウトや軍隊の野営、教育の一環として、アメリカから入ってきた文化だと言えます。日本におけるキャンプとは、特に現在では`オートキャンプ`が主流。 戦後、高度経済成長で`国民総中流階級`と言われ、70年代後半ぐらいから、海外、特にアメリカの文化が輸入され、アウトドア、キャンプが少しづつ浸透、そして80年代に入りスキーブーム、私をゲレンデに連れてって、と学生街の神田にはたくさんのアウトドアショップ、スキーショップができました。
そして、1990年代から2000年代、そんなスキーブームやアメリカンカルチャーの洗礼、など様々な流れで、知り合って結婚、子供ができた家族が次に求めるのが`キャンプ` 都会に暮らしながら、自然を楽しむ、そんなバランスが好きです。
今の神田界隈のアウトドアショップ、キャンプやファッション色がとても濃く、いわゆるスキー専門店は少なく、時代の流れを感じます。
スノーピークの登場やSUVの流行も、日本のオートキャンプブームの追い風になりました。そんな`キャンプ`の語源が、1950年代に生まれ、1985年の日本では、どちらかと言えば、今の意味合いとは違う使われ方をしてたようです。
スーザン ソンタグの名前を見たとき、ふっと、中学2年の時に買った、メンズクラブ別冊`キーワード`のキャンプのページを思い出しました。この展示はみたいな〜〜と、でも、会期中にMETに行くことは無理なので、HPの動画で充分楽しめます。
前置きが長くなりましたが、オアハカ`キャンプシャツ`2017年から作り続けてます。
自分で会社やってて、物作りをしてる以上`独自性`を追求していきたい。基本、コラボとか苦手だし、あくまでインディペンデントな姿勢を追求したい、シティライツ ブックストアとの取引でそう学んだ。幸いにも`オアハカ`という土地に出会い、素晴らしい職人さん、手仕事の文化に支えられ、誰もやってない事を追求し始めれた、と思う。
最初、2009年にリリースした刺繍入りバンダナ、今でもロングセラー、誰もが知ってる、大量生産の賜物、そんなバンダナに1点1点刺繍を加える、色合いがプラスされ、また違う物になる。大量生産の良さ、1点物の良さが上手くミックス。
オアハカを始めるきっかけが、1970年代、カリフォルニア、バックパックムーブメント、トレイルを歩いたり、お隣の国、メキシコの自然や文化を感じたり、長期滞在中に、着てきたであろう、シャンブレーシャツや軍パン、Tシャツに、現地の職人さんに刺繍をしてもらった、そんな服が今、着たくて、はじめました。周りになかったしね、乾いた感じの、アメリカっぽいけど、なんか70年代の匂いやヒッピーライク、アジアやヨーロッパではない、刺繍のテイスト。
キャンプシャツはよりアウトドアテイストを目指し、刺繍入りのバンダナをシャンブレーシャツに組み合わせたり、バンダナそのものを繋ぎ合わせてシャツにしたり。 最初ネーミングを考える時、ちょうどヨセミテのトレイルを歩いてる時、思いついたのが`キャンプシャツ` 少し調べて見たら`キャンプサイトで目立つシャツ`や`アロハシャツの山版`とか、うん、このネーミングなら、色々展開できそうだと。
そして、このMETの展示で、CAMP SHIRTSの意味合いに、一つの答えが出て、更なる奥行きが出た。なんとなく、アウトドアテイストで、癖があって、クラフト感があって、刺繍が入ってたり、パーツを繋ぎ合わせてたり、そこにウエスタンな要素やトラディショナルな要素も加味されても面白いし、今の時代だからこそ、アウトサイダー的な物作りが面白いと思います。`キャンプなシャツ`が好きです。
キャンプなカフス。ウエスタンとトラディショナルな要素がミックス。これらの入荷が待ち遠しいです。
これもキャンプなウエスタン。伝統的なスタイルに刺繍をプラス。
やっぱりキャンプは楽しい。本能に訴えかける何かがある。