オアハカラグの産地、ティオティトラン村、200件以上あるといわれる工房の一つ、Galeria `Linda Zapoteca` `リンダサポテカ工房`
天然染色にこだわった、数少ない工房のひとつ。バスケスファミリーとはルーツが異なりますが、1970年代、バスケスさんを筆頭にティオティトランを代表する織り手として活躍した` Ismael Gutierrez` イズマエル グゥティレス
写真は1973年10月14日、アメリカ ニューメキシコ州 アルバカーキで行われたイベント`THREE MASTER WEAVERS` ティオティトランを代表する3人の織り手を紹介したイベントで当時、サンタフェを中心としたフォークロアムーブメント、かなりのインパクトを与え、ティオティトラン村、オアハカラグが一気に有名になったと言われてます。
Isaac Vasquez Garcia、アイザックバスケス ガルシア、ご存知バスケスファミリーの長老、バスケスさん。Alberto Vasquez J、アルベルトバスケスさん、こちらの方は調べたところ、すでに他界されててご子息はラグ職人ではなくキャンドルアーティストになられてます。(残念です。。できればラグ職人になってて欲しかった。。) そしてIsmael Gutierrez、イズマエル グゥティレス、この3人が70年代当時、ティオティトランでも抜き出た存在、天然染色にこだわり、オリジナリティ溢れるデザイン、世界で通用するアーティストです。
Ismael Gutierrez, イズマエル グゥティレス、1938年生まれ、バスケスさんと3つ違い、1950~60年代、バスケスさんと共にティオティトラン村`オアハカラグ`の発展に貢献します。
1974年にIsmael Jr Gutierrez、そして78年、Edgardo Gutierrez、2人の息子が生まれます。
1978年12月、若干40歳の若さでこの世を去ります。。。兄Ismael Jrが4歳、弟Edgardoはわずか6ヶ月、2人とも父の面影をほとんどを見ないまま、家業であるラグ職人になり、父が残した染色方法、伝統的なデザインを引き継ぎ、独自のセンスで発展させます。
`Linda Zapoteca` 母Linda Sosaの名前と自分たちの民族である`Zapotec`から命名、IsmaelとEdgardo兄弟と母Lindaで営む工房。独自のセンスでトラディショナルなデザインからモダンなデザインまで、ティオティトラン、オアハカラグを代表する工房の一つです。
特にこの `Caracol con Redondo`デザインは80年代に父Ismaelがデザイン、トラディショナルなカラコルに新しさをプラス、センターにサークルを入れる事により曲線を織りながら左右対称にカラコルを織る、高度な技術とセンスが必要、伝統の中に新しさを感じます。
写真でもお分かりの通り、非常にセンスのある工房です。伝統的かつシンプルながらも力強い、どことなく古い北欧のラグを彷彿させるような、、父イズマエルの才能を特に引き継いでるのが弟`Edgardo`エドガルド。生後わずか6ヶ月の頃に他界した父、ほとんど記憶にない父を尊敬しながら、父の残したデザインを見て、独自のセンスで新しさを吹き込む、母と兄の3人家族で今の地位を確立するには相当な努力とセンスが必要だったと思われます。
シンプルで色のグラデーション使いが得意な工房です。Gとサインが入るデザインはファミリーネームである`Gutierrez`のG、父が残したデザインを発展させたものです。
Eを意味する3本線はEdgardoのデザイン、彼は独自にデザインを考案、シンプルで色のグラデーション使いが得意、まだ30代の若手アーティスト、今後の活躍が期待されます。
オアハカラグで最も重要な2色、インディゴの青、コチニールの赤を使ったグラデーションラグが得意、木の家具と相性のいい、伝統の中にも新しさを感じます。